社長の妻(3)~チビ子の罪~

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社長の妻ヨメ子とチビ子の関係考察、全3回の最終回です。

ヨメ子との関係を考察していくうち、自分自身にも問題が大いにあったことに気づきました。

尽くしすぎた

アダルトチルドレンの特性の一つに、「必要以上に尽くしすぎる」というものがある。
そしてその裏には「嫌われたくない」「自分は特別な人間」「見返り(愛)が欲しい」という幼いころに愛情のない機能不全家族をサバイブしてきた人間特有の、自らを守るため、生き抜くための思考の形があるという。

今回退職するにあたり引継ぎに漏れがないか、14年分のメモやノートを見直している。
初期のころの私はヨメ子を慕い、まるで秘書のように全力でサポートしていたようで、ヨメ子のスケジュールを管理するための資料が出てきた。
経理の事務作業のみを担当する私と違って、ヨメ子は銀行関係や資金繰りなど、会社の存続に大きく影響する重大な任務があった。にもかかわらず、ヨメ子は毎月のルーティンを忘れる、毎回忘れる、同じ要領でこなせない、策も講じない。
そのためそれをカバーできるよう、資料作りや声掛けを私は行っていた。

それは自分の仕事をスムーズにする為であるとともに、ヨメ子は能力が低い=守るべき弱者だという意識が私にはあり、彼女もそれを自覚しているかのように完全に私に頼っている風にふるまっていた。
だが今思えばほんとうに彼女はそう思っていたのか?わからない。

思っていたならなぜ彼女は私の力を借りない努力をしなかったのか?
それどころか、要求はどんどん膨らんだ。
私は多くの要求を解決してきたがそれはたまたま私がその技術や経験、能力があったから出来たことであり、時給850円のパート事務職レベルの仕事ではない。
彼女は知識がないためその価値もわからない上、とんでもない要求を押し付けることも時折あった。
結局私はうまくおだてられ、いい様に使われていたのかもしれない。

些細な事をうっかり彼女に尋ねると、決断能力のない彼女は長時間かけて、あーでもないこうでもないと無駄な思考をめぐらした挙句答えが出ずに「社長に聞いとくね」と余計に面倒なことになってしまうことが多い。
責任上どうしても彼女の判断を仰がなければならないことは、聞き方やタイミングを吟味して、スムーズに彼女を答えまで誘導した。

知らない、わからない、出来ないわりには勝気な性格が大いにであり、少しでも余計な事を話すといちいち自分の考えを時間をかけてひねり出そうとするので、最近は雑談するのも面倒で控えていた。

理想化とこき下ろし

理想化とは、相手は自分の要求を何でもかなえてくれるすばらしい人であると認識することで、価値剥奪とは今まで理想化していた対象をこき下ろし罵声などを浴びせ相手の尊厳を傷つけるような行為を行なうことである。
また、見捨てられ不安と呼ばれる、相手が自分を見捨てるに違いないといった強い不安も常に抱えている。

境界性パーソナリティ障害とは

チビ子は境界性パーソナリティ障害の特徴があり、自分ではその可能性を疑っています。

古い社員たちがどれほど社長の悪口を言おうが、私は長い間社長への信頼を貫き、認められるように必死で頑張った。
ヨメ子に対しても母親か姉のように慕い、一生懸命に尽くした。
これが理想化なのかACの特性なのか両方なのかわからないが、私自身の問題だったように思う。

ニコニコ商事に初めてパートで入ったころチビ子はまだ主婦で、夫の転勤を強く望んでおり、数年ですぐに辞める気満々だったせいで会社の中身に興味が一切なかった。
そのためにあらゆる違和感をすべてスルーしてしまっていた。たぶん「変な会社w」と冷笑してた。
それがその後離婚し、絶望と不安で気が狂いそうなときに社員にしてもらい、一気に社長夫妻の理想化に暴走してしまったのだ。

そして今私は社長とヨメ子を恨み、心底軽蔑し、こうして悪口を書き綴っている。
極端なのはわかっている。
ただ思いを書かなければ、この儀式を終えなければ、次の一歩に進めない。

一方、自分の妻も含め他人を1ミリも信用しない社長の元で、ヨメ子も私を理想化していたところがあったのではないだろうか。
退職が決まったあとの、ヨメ子の怯え、怒り、不安がそう思わせる。
「信用していたのに裏切られた」という被害者の怒りと嘆きが見えた。

ヨメ子は不安のあまり私に不満をぶつけた。
ぶつける相手は私しかいなかった、社長には本心を見せられないのだ。
チビ子のせいで自分がどれほど自分がピンチなのかを伝えたらまた助けてくれるのではないか、つまりチビ子への期待と要求が大きすぎたのだ。

それだけ私はヨメ子に信頼され頼られていたのだが、報酬や条件、増員の必要性や現場の問題に耳を貸すことはなかった。
社長に洗脳されているかの如く、判で押したように社長と同じセリフが返ってくるので私はよく絶望していた。
「社長は正しい」そう思っていないと、自分を肯定できなかったのかもしれない。

ヨメ子もかわいそうな状況にあるとは言え、わたしはこんな関係も役まわりも、もう降りたいのです。
モラハラ夫から子供を守らない母親、モラハラ夫から受けた理不尽な扱いを子供に丸投げする母親。
両親に問題があるACのチビ子には、ヨメ子がそう見えてくるのです。
離れることを決心し、本当に良かったと今は思っています。


長々とお付き合いいただきありがとうございました。

今後の自分のために書きました。
再びゆがんだ関係を築いてしまわないために。

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