不機嫌が怖い

生きづらさ
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アダルトチルドレンは目の前に不機嫌な人がいると「自分のせいではないか」と思ったり、「なんとかしなければ」と思ったりする傾向があるらしい。
私も例にもれずこの傾向が強くて、もうずーっとしんどい。

ただ私の場合は家族とか恋人などのかなり身近な人に限られる。
友人や他人の場合はちゃんと他人の問題として扱える。そこは少し楽かも。

たぶん大丈夫だった?ころ

一度目に結婚した元夫ボブは基本はとても温和でひょうきんで優しいひと。
ただ頭に血が上りやすいタイプでもあり、キレたり、喧嘩っ早いところもある。
そして何かがうまくいかなかったりするとあからさまにイライラを態度に出す。

トイレが水漏れで水浸しになる、車のキーを閉じ込めてしまう、寝坊をする、瓶のふたがあかない!
とても些細な事、手順さえ踏めばアッサリと解決できることがわかりきっている事なのに、まるで子供のように「ダメだ!!」や「もーーー!!」などイライラを爆発させて問題解決にサクっと動かない。
そういう態度に不快感を覚えながらも私は、特に怯えたりはしていなかったような気がする。

毎週競馬をやっていたボブは負けるたびに、テレビの前でまるで子供みたいに不機嫌を爆発させていた。
私は「競馬は趣味として楽しむならわかるけど、機嫌が悪くなるなら意味ないからやめなよ」
なんて言えてた記憶がある。

泥沼のころ

1度目の離婚でボロボロになり、鬱のような症状を発症していた時に2度目夫猿蔵との同棲が始まった。
毒親の元で女中のように生きていこうと思うほど自分には価値がないという気持ちに完全に振り切れており、捨てられることへの恐怖と嫌われることへの怯えで潰れそうな時に、自分を認めてくれ理解してくれる人が現れ、私は幸せの沼にハマった。

そんな時、猿蔵の地雷を知らずに踏んでしまったことがある。
猿蔵と仲が良いと思っていたけど実は嫌いだった知り合いに、私が猿蔵のプライベートなことを話してしまったのだ。
「ええ?!なんで?!最悪だ~~~」と血相を変えてへこむ猿蔵に私は何度も何度も謝り、彼も「もういいよ」というんだけど明らかに目を合わせない、もう機嫌の問題ではなく、また嫌われるという恐怖で失神しそうだった。

その時から私は猿蔵の機嫌を常に気にするようになる。
お互いに言い合って喧嘩をすることもありそれは平気なんだけど、特に何もない時や黙っている時に実は怒っているのでは?怒らないかな?を気にして、なにをするにも事前に「いい?」と確認するようになってしまう。

彼はイライラを言葉に出したりキレたりはしない人だった。
が、「いい?」の後、無表情で2秒くらいしてから笑顔で「いいよ😊」と言う時があり、それが怖かった。
次第に猿蔵のイライラポイントを察知できるようになり(錯覚)、どんなに機嫌がよくてもヤバいと思うと「怒った?」「怒ってない?」「ごめんね」を連呼するようになる。

ちなみに、猿蔵と離婚後に、家族にも友人にもその異様さに気づいていたと知らされた。
家族は、猿蔵のピリピリ感に気を使っていたようだし、友人は猿蔵の私への態度があからさまにイライラしていてびっくりしたと。みんな心配していたと。
あの時やこの時、一つ一つのエピソードを聞き、私は想像以上にずっと前から嫌われていたんだとその都度思い知らされ、泣いた。

機嫌の悪い母親

相手の機嫌を気にしすぎてしまうアダルトチルドレンの傾向と原因を読んですぐに納得した。
原因は母だ。

私が幼いころから、母はヒステリー時以外も機嫌が悪い時がとにかく多かった。
基本いつも眉間にシワが寄っていた。
兄姉たちのことでいつもイライラしており、それがとても嫌だったし、ヒステリーや(兄姉への)暴力につながらないか怯えていた。
私は母の笑顔を見ていたかった。
母の喜ぶ顔や笑い顔を見たくて、お手伝いしたり良い子になったりおどけたりして機嫌をとり、笑わせることに必死だった。それが幼いころのチビ子。

棘を体に浴びる

大人になってからのチビ子。
実家に帰るといつも仲の悪い老夫婦がいる。
母の全身や空気からビッシリと棘が生えているようだった。
父はデリカシーがなく母のイライラを逆なでするような事を平気で言い、母は父を罵る。私は見ていられなかった。
本人たちは大丈夫なのだろうか?あの棘だらけの中で生きてるの?

実家に帰るたびに私はピエロのようにふるまい、父と母を笑わせた。
棘が一瞬だけ消える。
自宅に戻るころにはグッタリと疲れ、私の全身は棘でボロボロだった。

自分もイライラ

ところで、大丈夫だったころの事を書いていて思い出したが、その頃まではわたしもよくイライラを爆発させていた。
ボブと同棲を始めたとたんに、私は(その時は気づいていなかったが)鬱のような症状を発症した。
それもあってかボブの態度はみるみる冷えていき、慣れない土地で私は誰にも愛されず、そばに人がいても心はいつも独りぼっちで、生活や仕事に疲れきっているのに慣れない家事がうまくできず発狂しそうだった。

居間でボブがテレビを見ている音が聞こえる隣の部屋で、洗濯を失敗して縮んでしまったベッドカバーがうまくかけられず、泣きながら、「もう!」と聞こえるように怒りの声を出した事を覚えている。
他にもいろいろあったと思う。

そんな時、ボブは無視だった。
なだめに来ることも、慰めに来ることも、「うるさい!」と叱りに来ることもなかった。
それが正解なんだろな。

❝機嫌の悪い人間からは離れたほうがいい❞

私の場合はいちいち反応することで相手のイライラをエスカレートさせたのかもしれない。

現在

いまもまだ、身近な人間の機嫌への怯えは続いている。

私の提案で出かけたり、私が選んで入ったお店で例えば、混んでいたり、店員さんが間違えたり、美味しくなかったりすると、自分のせいだと思い、自分を責めたり焦ったりする。
「怒ってない?」を連呼し、「そんな事でボクが怒らないことよく知ってるでしょ?」と驚かれた事もある。

今でも、状況を弁解してみたり、相手の機嫌をひそかに確認したり、盛り上げたりしている自分に気づくことがある。
自分を責めたり自分のせいだと思ったり嫌われるのが怖かったり、ふと気づけば自分自分自分・・・。
自分の事しか考えていなかった毒母と、自分が被る。
自己愛の強い母親と同じように、私も大切な人を傷つけているのならやめたい。

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